石井吉徳 Yoshinori ISHII 理解したいエネルギーの質、EPR,Net Energy、そしてエントロピーの法則 資源とは、1)濃縮されている,2)大量にある、3)合理的な位置にあるもの 「地球は有限、自然にも限りがある」、経済成長至上主義はもう止めよう 「石油ピーク」は「枯渇」ではない、資源を「寿命」では考えない 「寿命」とは資源の可採埋蔵量/年生産量の比、「質」とは無関係 地球、人類の基本的生存基盤は、市場と技術では解決しない 日本で喧伝される「メタンハイドレート」も資源でない |
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エコロジー経済学の基本概念 エネルギー利益比、EPR、Energy Profit Ratio EROI: Energy Return on Investment, EROEI: Energy Return on Energy Invested emergy: eMergy (H. T. Odum) |
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つまりグロスでなく、ネットのエネルギーだが、その指標としてエネルギー利益比、つまりEPR:Energy Profit Ratioが先ず上げられる。これはエネルギー生産に必要な入力エネルギーと生産されるグロス・エネルギー、つまり出力エネルギーの比 である。これが1.0以上でないとエネルギー資源、エネルギー技術は意味がないことになる。
EPRのリスト: 石井吉徳2006(C.Clevelad, R.Heinberg,などから) 石油生産におけるNet Energyの意味 EPRが1.0以上であることは、エネルギー問題において絶対的な意味を持つが、文明を支えるにはEPRが10以上が望ましい。余剰のNet Energy が文明維持に不可欠だからである。なぜならエネルギーが無ければ「何も動かせず、何も作れない」からである。 海水ウランが資源として無意味なのは、ウランを濃縮するために使われる消費エネルギーが莫大だからである。一般論だが、この濃集こそが資源の本質である。未だに海水は膨大な資源という人が絶えないのは困ったことである。今はリサイクルブーム、ごみは資源、ごみからエネルギー回収ということが多いが、誤った政策論議に陥りやすいので注意が要る。 しかしモノは違う。例えば金属資源では、それがどうしても必要であれば、いくらエネルギーを投じても意味がある。金、プラチナなどが高価でも社会で通用するが、それは貴金属だからで、またダイヤモンドに人々が大金を払うは価値観が違うからである。言い替えれば、必要であれば人は大金を投じると言うことであり、「貨幣で計る価値」とはそのようなことである。 繰り返すが、エネルギーはそうは行かないのである。見かけ上、投じられるのがが金銭であっても、元々どの程度エネルギーが間接、直接に投じられたかが問題である。部分、皮相的に見ては本質が見えないのである。トウモロコシからアルコール燃料を、という自然エネルギー派も注意が要る。それは現代農業は、膨大な石油を使うからであり、食料供給とも真っ向から対立するからである。 近未来社会において、石油ピークは様々な面で深刻な影響を及ぼすと思われるが、先ず交通輸送分野が先ず重大問題である。車、飛行機は石油無しには動かない。いずれ来る石油減退に向け、社会の大変革が必要だが、これにはかなりの年月を要する。 このため、既にオーストラリアでは、「CLIMAXING OIL:HOW
WILL TRANSPORT
ADAPT?」と題したシンポジウムが持たれたことがある。そこで発表された一論文の[Energy
profit ratio]に関する図を次に紹介する。
BJ Fleay B Eng, M Eng Sc, MIEAust, MAWWA
EROI = Energy Return On Investment (or: EROIE = Energy Return On Invested Energy) The energy that you need to invest in order to get an amont of energy. Examples: The Rabbit limit. If you live solely of rabbits, you alwys have to invest a cetain amount of energy in rabbit hunting. This amont can never be more than the energy content of a rabbit, since you will lose energy in the activity. You will starve to death, and faster the more rabbits you catch in that way.
The EROI concept is closely related to the more broad concept of YPE, Yield Per Effort Holon Ecosystem consultancy <http://www.holon.se/folke/kurs/logexp/eroi.shtml> |